ゲームレビュー第 19 回は、[光の 4 戦士 ―ファイナルファンタジー外伝―] です。
2009 年に発売されましたので、2014 年現在ではちょっと古めのチョイスになります。
何を隠そう、我が家の積みゲー (買っただけで家に積んでいたゲーム) でした (笑)
サブタイトルのとおり、この作品はファイナルファンタジー (以下、FF) の外伝として扱われていますので、ジョブや白黒魔法などの FF を思わせる要素が散りばめられています。
また面白いのが、ドラゴンクエスト (以下、ドラクエ) の要素もちらほら見られること。
洞窟ではたいまつを使って明るくしなければならなかったり、昼と夜の概念があったり、仲間が主人公の後をぞろぞろとついて歩いたり (ドラクエ歩き)。
言ってみれば、「FF + ドラクエ」という夢の RPG ですね!
それでは、じっくりレビューしていきましょう。
※ この記事は無事にラスボスを倒し、エクストラダンジョンにチャレンジし始めた段階で書いています。
さてさてこのゲーム、まず飛び込んでくるのは「もの凄くレトロな雰囲気」ではないでしょうか。
実際、絵本調のグラフィックに加え、スーパーファミコン時代を思わせる音楽が使われています。
これだけでも、何だかゆったりした気持ちでプレイできます (笑)
オーケストラ音楽もいいですが、こういうシンプルな曲はスッと頭に入り込んできますね。
そしてゲームシステムですが、まずいわゆるジョブ (職業) チェンジができる「クラウンシステム」が採用されています。
クラウンと呼ばれる兜を付け替えるだけで、いつでもジョブチェンジができます。
FF3 や FF5、ドラクエ 3 あたりが大好きなかたには特にオススメですね。ジョブのラインナップも FF を踏襲していますので、入りやすいと思います。
クラウンを含め、装備のグラフィックもきちんと反映されますので、キャラクターのコーディネートを考えるのも楽しいですよ。
またバトルでも、さまざまなシステムが採用されています。
まずは AP というアクションポイント。
攻撃や魔法、アビリティにはすべて AP という数値が設定されており、「たたかう」は AP を 1 消費、「ケアル」は 2 消費します。そしてこれは毎ターン 1 ずつしか回復しませんので、強いアクションを連続で使うことはできなくなっています。
これが、非常に戦略性を高めていて面白いんです!
もうひとつ、これによって「MP がなくなってどうしよう」ということもありませんので、魔法使いもガンガン魔法を使っていくことができます。
続いて、アビリティや魔法はひとり 6 つまでしかセットできません。
なので、すべての魔法を使える状態にはなりません。
さらには、アイテムもひとり 15 個までしか持てません。もちろん魔法書も含めです。
これらから、このゲームでは本当に必要なものだけをチョイスする必要があります。
ここまでだと、かなりシビアなゲームに聞こえがちですよね (汗)
その代わり、ジョブに関係なく誰でも魔法を使うことができ、どんな武器防具も装備できるようになっています。
回復魔法を使う戦士や、剣と鎧を装備した魔法使いなど自由自在!
このバランスが非常に面白く、気が付けば
「今回のダンジョンでは、ジョブ構成はこれにして、誰に何を装備させて……」
と、イメージトレーニングしている自分がいます (笑)
ゲームをしていなくても、こうして攻略法をガッツリ考えている時間はいいですね!
また今作のバトルでは、ターゲットを選択できなくなっています。
ケアル (回復魔法) を選択すれば、自動的に一番死にそうなキャラクターに唱える。
攻撃するときは、基本的に手前の敵から斬り付けていく。
「そっちじゃねぇよ!」と思うときもありますが、非常に操作のテンポが良いです。
これは意外とアリだな、なんて思ってしまいました。
そのほかにも、敵が落とす宝石を集めてアビリティを増やしたり、武器防具を自由に強化することができます。
しかし、敵はお金を落としません。
手に入れた宝石を売ってお金にするのか、武器防具の強化に使うのか、アビリティを増やすのかなど、ここにも大きな選択性が用意されています。
もう、自分の意思どおりに育てている感がたまりません!
長々と書きましたがこの作品、FF やドラクエ好きかつ、戦略性重視の骨太な RPG を探している。さらに現代のきれいなグラフィックや音楽にはちょっと飽きてきたな、というかたには超オススメです!
(対象者の幅が狭い? いやいや大丈夫です!)
★ 今回のポイント ★
・FF とドラクエ、ふたつの要素が散りばめられた RPG
・グラフィックは絵本調、音楽はスーパーファミコン調と、全体的にレトロな雰囲気
・「クラウン」と呼ばれる兜を変えるとジョブチェンジできる
・アイテムの所持数はひとり 15 個、バトル時のアビリティや魔法は 6 個と限られているので、戦略性が高い
・戦闘時、ターゲット指定が完全に自動なので、テンポが良い
・敵が落とす宝石を集めて、お金にするか、アビリティと武器防具を自由にパワーアップさせるかが自由に選択できる
[光の 4 戦士 ―ファイナルファンタジー外伝―]
■ メーカー: スクウェア・エニックス
■ 機種: Nintendo DS