映画レビュー 37 [猿の惑星: 新世紀 (ライジング)]


映画レビュー第 37 回は [猿の惑星: 新世紀 (ライジング)] です。

シリーズ 1 作目である前作も映画館で見ていたので、個人的にも「待ってました!」という感じです。

ちなみに「猿の惑星」という作品自体、1968 年というかなり昔に制作されたものですので、ちょっと古すぎて見ていません (笑) 興味はあるのですが、なかなか手が出なかった作品でもありました。
なので、それをベースに制作されたこのシリーズ、非常に楽しみにしていました!
もちろん、3D で見てきましたよ。
一見「3D で見る意味なんてないんじゃないの?」と思われがちですが、壮絶なバトルシーンがありますので、3D の価値アリです! 
それだけでなく、類人猿のボスであるシーザーが (ボスの威厳を見せるために) 高いところに立つシーンだけでも、感じる迫力が違うと思います。

まぁそれは置いといて、レビューに行きましょう。

※ 予告編以上のネタバレは、極力書かないよう考慮しています。



ストーリーは、前作の 10 年後から始まります。
ちなみに前作では、シーザーというズバ抜けた知能を持ったチンパンジーがリーダーとなり、ある行動を起こしていました。
今作では、猿インフルエンザというウソのような病気によって、人類は激減。市街地でひっそりと暮らしているような状態。
一方、シーザー率いる類人猿の集団は、森の奥でさらなる文明を進化させています。手話が基本ですが、一部の類人猿は片言でも話すことができるようになっています。
また、「争いはいけない」といったような倫理観を持つものも現れており、前作から考えたら驚きの進化を遂げていました!
そんななか、類人猿と人間がたまたま出会ってしまうところからストーリーは展開していきます。

人間の立場ではもちろん、「猿が話している」だとか「理性を持っている」といった状況を見るだけでも恐怖を感じると思います。
なので正直、「根絶やしにしてしまえ」という考えが浮かんできてもおかしくはありません。

しかし一方で、類人猿は何を考えているのでしょうか。
人間を根絶やしにして、類人猿の世紀を築くこと?
争いを避け、人間と共存していくこと?
自分を育て、愛情を注いでくれた人間に恩を感じているボスのシーザーは、どのような決断を下すのでしょうか。
また、シーザーを取り巻く類人猿たちは、シーザーの決断をどう感じるのでしょうか?

そういった双方の思いを感じながら展開していくストーリーは、本当に面白かったです。
主人公はどちらかと言えばチンパンジーのシーザーだと思いますが、シーザーやその仲間の思考には人間の感情の原点が見え隠れし、いろいろ考えさせられる作品でもありました。

人間と類人猿は共存できるのでしょうか?
また、知恵を持った類人猿はどのように進化していくのでしょうか?
みなさんには、この行く末を確認してもらいたいと思います!
ただ、メインが猿とオジサンなので、少し華が欲しかった……かな (笑)

★ 今回のポイント ★
・類人猿たちが文明を進化させ、言葉や倫理観を持っている世界
・かなりの数がウイルスで死滅してしまった人類。正常な判断ができるか
・あからさまに銃を嫌う類人猿。人間の銃社会へのメッセージが隠れている!?
・類人猿を一掃したい人と信じたい人。逆に、人類を信じたい猿と天下を取りたい猿
・詳しくは言えませんが、中盤でシーザーが「えーっ!! ホントに!?」となる劇的展開あり
・ラストでは、想像もできなかったバトルが繰り広げられます! (必見)

[猿の惑星: 新世紀 (ライジング)]
■ 監督: マット・リーヴス
■ 出演: ジェイソン・クラーク、ゲイリー・オールドマン、ケリー・ラッセル、アンディ・サーキス、トビー・ケベル
■ 配給: 20 世紀フォックス

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